このページでは、移動平均線とグランビルの法則について紹介したいと思います。
移動平均線は初心者から簡単に使えて、プロもテクニカル分析で使っている非常に有用なものです。
また、FXだけでなく、株式のチャートでも使われているものです。
単純なものに見えて奥が深いので、ぜひこの機会に覚えましょう!
移動平均線(Moving Average)とは?
簡単に言うと、今までの値動きの平均を線でつないだものです。チャートに表示させて使います。
また、移動平均線には「期間」を設定することができ、同時に複数の移動平均線を表示することも可能です。
例えば、移動平均線Aの「期間」を20、移動平均線Bの「期間」を75、移動平均線Cの「期間」を100と設定した場合、下の画像のようになります。
この画像をみてわかるように、「期間」が短ければ短いほどローソク足(価格の推移)と近い動きになります。また、「期間」が長ければ長いほど、より緩やかな動きになっているのが分かります。
移動平均線の「期間」はどうやって決めるの?
トレーダーによって、設定する期間はそれぞれです。正解はありません。
ですが、多くの人が使っている設定ほど、意識されることが多いです。
また、表示する時間足によって表示させる期間を変更する場合もあります。
一般的な設定期間としては、10・15・20・21・25・50・75に加えて、100や200移動平均線がよく使われています。
わからない場合はとりあえず上記の設定で問題ありませんが、いろいろと設定を変更してみて自分の使いやすい設定を見つけてみましょう!
移動平均線の傾きと「トレンド」
次の画像を見てください。
価格がぐんぐんと上方向に伸びていっているのがわかりますか?
こういった右肩上がりに価格が上昇していくことを、いわゆる「上昇トレンド」といいます。
上昇トレンドの時は、長期間移動平均線(75 SMAや100 SMA)も右肩上がりのチャートになります。
逆に、次の画像をみてください。
価格がどんどんと下方向に伸びていっていますね。
こういった右肩下がりに価格が下落していくことを、いわゆる「下降トレンド」といいます。
下降トレンドの時は、長期間移動平均線(75 SMAや100 SMA)も右肩下がりのチャートになります。
このように、移動平均線は現在のトレンドを確認するための重要なツールとなります。
グランビルの法則
移動平均線をより有効に利用するために、グランビルの法則を覚えておきましょう。
グランビルの法則とは、移動平均線を使った「売り買いのタイミング」を見つけるためのルールのことです。移動平均線と価格との関係は、下記のようになると言われています。
- 移動平均線と乖離した価格は、移動平均線に戻ろうとする動きを見せる
- 価格は移動平均線に沿って動くが、常に離れて動こうとする
- 移動平均線より価格が上にある時は「買われすぎ」の状態にある
- 移動平均線より価格が下にある時は「売られすぎ」の状態にある
この法則を使えば、いつ売ったり買ったりすればいいかを判断することができます。
売り買いのタイミング 8つのポイント
グランビルの法則には、主に8つのルールがありますが、4つの「買うタイミング」と4つの「売るタイミング」に分けて簡単に説明します。
買うタイミング
- 価格が移動平均線を下から上に抜けたとき: おすすめ度★★
- 移動平均線を下から上に抜けると、これから価格が上がり続ける可能性があるため、買うタイミングとされています。このとき、移動平均線自体が上向きになり始めると、さらに強い買いのサインとなります。
- 移動平均線が上向きに転じ、価格が移動平均線を下から上に抜けたたとき: おすすめ度★★★
- 長い間価格が下がっていた時、移動平均線も下がり続けますが、ある時点で移動平均線が底を打ち、上向きに転じます。また、その移動平均線を価格が上に抜けると、買いサインとなります。
- 価格が移動平均線を下回っているが、そのギャップが大きくなりすぎたとき: おすすめ度★
- 価格が急激に下がり、移動平均線と大きく離れてしまった場合、「そのうち価格が元に戻る(=リバウンド=上がる)」と考えられます。ただし、このタイミングを掴むのは
- 価格が移動平均線に近づいたとき: おすすめ度★★★
- 価格が一旦下がった後、再び移動平均線に戻ってくる(=上がる)ときも、これからさらに上昇する兆しとされます。この場合も買いのタイミングです。
売るタイミング
- 値段が移動平均線を上から下に抜けたとき: おすすめ度★★
- 値段が上がっていたが、その勢いがなくなり、移動平均線を上から下に抜けるとき、これは「これから値段が下がるかも」というサインです。売り時の一つとしてよく使われます。
- 移動平均線が下向きに転じ、価格が移動平均線を上から下に抜けたたとき: おすすめ度★★★
- 長い間値段が上がっていた時、移動平均線も上昇し続けますが、ある時点で移動平均線がピークを迎え、下向きに転じます。また、その移動平均線を価格が下に抜けると、売りサインとなります。
- 値段が移動平均線を上回っているが、そのギャップが大きくなりすぎたとき: おすすめ度★
- 値段が急激に上がり、移動平均線と大きく離れてしまった場合、「そのうち価格が下がる(=元に戻る)」と考えられます。このときに売ると、値段が元に戻る(下がる)前に利益を確定できる可能性があります。
- 値段が移動平均線に近づいたとき: おすすめ度★★★
- 値段が一旦上がった後、再び移動平均線に戻ってくる(=下がる)ときも、これからさらに下落する兆しとされます。この場合も売りのタイミングです。
必ずそのとおりに動くというわけではない
グランビルの法則を使えば、トレードがすべて成功するというわけではありません。
当然ですが、いつも値動きが法則通りに動くわけではありませんのでご注意ください。
そのような値動きとみせかけた”ダマシ”も多くあります。
ただ、グランビルの法則は、今後の値動きを予想するための有用な指針になりますので、ぜひ頭にいれておいてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
移動平均線は単純に見えてとても奥が深いです。
ぜひ、いろんなチャートで移動平均線を表示してみて、価格との関係性を確認してみてください。
きっと何か発見がありますよ!何か発見があったら、ぜひコメントで教えてくださいね。
では☺
buchiは基本的に、移動平均線しか使ってないです
buchi ブロガー兼トレーダー
ブロガー兼専業トレーダーとして活動中。
2024年に専業トレーダーへ転向し、初心者がゼロから学べる「お金の知識」をテーマに、節約・稼ぐための情報やトレードの勉強法を発信しています。
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